月曜日, 1月 12, 2009
日本経済新聞から
「成人の日」と言うことで、新聞各紙も成人に合わせたネタを披露しているが、
一番気に入ったのは、日経の「春秋」欄に書かれた内容だったので
ここに丸写しで載せようと思う。
これは、何も二十歳になった者にだけ書かれているわけではない。
※
「道具は物でない。自分の心の尖端である」という言葉をある職人が残している。
板前や大工なら道具は先ず刃物だろう。
刃物はすぐなまくらになる。だから腕が立つほどに、道具を大事にするため砥石にもこだわるようになるという。
「女房を質に入れてもいい砥石を買え」とは職人の世界の物言い。
そこまでの心意気なんだ、と理解するとして、さて、人間にも砥石が必要だというのが、作家の井上ひさしさんだ。
必ず切れなくなる時が来るのに、俺ばかりは研がずとも大丈夫とうそぶいて振り回すようではいけない、という話しをしている。
職人が刃物を研ぎ続けるのと、人が心の尖端を研ぎ続けるのと、何の違いもないだろう。平成という時代と共に育って成人の日を迎えた若者にも、これから砥石を探し求め、研いで、の長い日々が続く。職人の砥石はそれぞれの研ぎ癖が付くので、他人に貸したがらないという。心の研ぎ癖も人それぞれである。
こんな一節があった。
「つまるところ人生とは一冊の本、1人の女性、1人の親友、一本の酒、一つの言葉(詩)を求め琉旅だったな」
昭和史研究家でことし七十歳になる保坂正康さんが、近著の後書きで紹介する同年代の友人の言葉だ。
「一つの」のあとは何でもいい。どこかに研ぎ癖を刻めれば、と思う。
※※
・・・・最近亡くなった近所に住んでいた宮大工が、以前 親父の日曜大工ぶりに驚き自分の砥石をプレゼントしてくれた。今は、使う者もいなくなり、うっすらと埃を被って道具置き場に置かれている。
3種類とも砥石の厚さは2センチ程に使い込まれている。
自分を振り返ると、なまくらに成り果てており
研ぐ時期が来たなと痛感させられる月曜の朝。
一番気に入ったのは、日経の「春秋」欄に書かれた内容だったので
ここに丸写しで載せようと思う。
これは、何も二十歳になった者にだけ書かれているわけではない。
※
「道具は物でない。自分の心の尖端である」という言葉をある職人が残している。
板前や大工なら道具は先ず刃物だろう。
刃物はすぐなまくらになる。だから腕が立つほどに、道具を大事にするため砥石にもこだわるようになるという。
「女房を質に入れてもいい砥石を買え」とは職人の世界の物言い。
そこまでの心意気なんだ、と理解するとして、さて、人間にも砥石が必要だというのが、作家の井上ひさしさんだ。
必ず切れなくなる時が来るのに、俺ばかりは研がずとも大丈夫とうそぶいて振り回すようではいけない、という話しをしている。
職人が刃物を研ぎ続けるのと、人が心の尖端を研ぎ続けるのと、何の違いもないだろう。平成という時代と共に育って成人の日を迎えた若者にも、これから砥石を探し求め、研いで、の長い日々が続く。職人の砥石はそれぞれの研ぎ癖が付くので、他人に貸したがらないという。心の研ぎ癖も人それぞれである。
こんな一節があった。
「つまるところ人生とは一冊の本、1人の女性、1人の親友、一本の酒、一つの言葉(詩)を求め琉旅だったな」
昭和史研究家でことし七十歳になる保坂正康さんが、近著の後書きで紹介する同年代の友人の言葉だ。
「一つの」のあとは何でもいい。どこかに研ぎ癖を刻めれば、と思う。
※※
・・・・最近亡くなった近所に住んでいた宮大工が、以前 親父の日曜大工ぶりに驚き自分の砥石をプレゼントしてくれた。今は、使う者もいなくなり、うっすらと埃を被って道具置き場に置かれている。
3種類とも砥石の厚さは2センチ程に使い込まれている。
自分を振り返ると、なまくらに成り果てており
研ぐ時期が来たなと痛感させられる月曜の朝。
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